【第195回】半年間、静大の授業に通いました

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投稿者:岡 あつし(農学部農学科 1981年卒)


県職員を退職し、その後は「農業フリーター」を自称しております。

お茶や柑橘の農作業と、製茶業務、認証事務などで、数戸の生産者や法人からの要請に応じて、新茶期を除けばそれほど忙しくなく(ゆえに収入も少なく)生活しております。

農作業をしていると、学生時代の不勉強を痛感し、農学の知識を高める意欲が湧いてきたので、昨年度後期、静大農学部へ「雑草学」の授業を受けに行きました。

「市民開放授業」という制度があって、一般の人も申請すれば指定された授業なら学生に混じって受講することができます。

10月の初回講義。講義室の前の廊下で、小さくなって前の授業が終わるのを待ちました。周りは45歳も若い2年生たち。「なんか変なオッサン混じっとるでえ」と思われてるのではと。それでも席に着くと4人ほど見るからに私より高齢の仲間を発見して安心しました。

授業は、わかりやすく工夫されたパワーポイントで行われ、資料や連絡事項はネットで確認します。「昔はこんなに真剣に授業を受けたことはなかったなあ」と思いつつ、予習復習までしながら全13回(1回欠席)の授業を受講しました。学生たちも、皆集中して受講しているように見受けられ、明確な目的を持って学部を選択してきていると感じました。

近年は、大学で社会人を受け入れる仕組みも充実しつつあるかと思います。職場の後輩にも休職して大学院で学ぶ人もいましたが、勤めていると「学び直し」はなかなかハードルが高いですね。

「学ぶ」ということは、それを「活かす」「発信する」こと、大げさに言えば社会に還元できることがインセンティブになると思います。そうすると本当は、より若い現役世代の方々が学びやすい社会環境が必要だと思いました。

さて、農学部も今は女子学生も多いし皆さんオシャレで、施設も充実。私もこんな時代だったら、もう少し明るい学生生活が送れたでしょうか…。(いや、たぶん同じだったろうな…)